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BANANA FISH

アニメ版全24話と漫画の番外編の感想です。
以下ネタバレ。

30年も昔の作品で
ダウンタウンを取り仕切る美少年アッシュ・リンクスと
日本から来た大学生、奥村英二が出会い、
人を凶暴化させる謎の麻薬バナナフィッシュを巡る戦いに巻き込まれていく話。

貧困や暴力ゆえに生き方を選べない少年たちの生き様という重苦しいテーマで、
実際に少年性愛を取り扱った作品なのですが、
もう「ボーイスラブの始祖」か!っていうぐらいそういうシーンが多い。
アッシュが英二に対し「お前は俺が守る」と言っちゃうところとか女子が黄色い悲鳴を上げそうでした。

英二、マックス、ショーター、オーサー、月龍、シン、ブランカ、ゴルツィネと
登場人物の殆どがアッシュ・リンクスに対して重い感情を抱いており、それがストーリーの軸になっている。

アッシュに対する各キャラは友情、親愛、庇護、崇敬、恐怖、嫉妬、反骨、支配、凌辱と様々な感情を抱き、
強く賢く美しい存在に執着する者たち……すなわちオタクの見本市になっている。

ストーリー展開もキレがよく、囚われたアッシュがバナナフィッシュで
暴走したショーターを殺してしまうところが最高にエグくて惹きつけられましたね。
次々と困難が降りかかり、飽きさせないストーリーになっているのですが、
僅かなインターバルもアッシュと英二のいちゃいちゃに費やしており無駄がない。
シリアスな展開の中で度々コミカルなシーンが挟まれ独特な味わいを出している。

李月龍、初期こそアッシュオタク度は控え目だったけど
「アッシュに必要なのは崇拝者か、オーサーのような敵対者だけ」
「アッシュには弱みになるヒロインは必要ない」
「アッシュは魔王となるべき」とか言いだして一気にキャラが立った。
強火オタクなんて言葉があるはずなかった
30年前のキャラなのにこの上なく強火オタクを体現していて面白い。
最も終盤で彼の本心が自分と違う道を行くアッシュへの嫉妬だということが分かるのだが……

ディノ・ゴルツィネ、マフィアのボスで大勢の人生を狂わせた極悪人なんだけど
アッシュ・リンクスに異様に執着していて
「俺の考えた最強でIQ200のスーパー美少年を
俺(オリ主)が凌辱して支配する同人」をリアルでやっている。
研究所にアッシュが捕らわれた時、
お前はそんなものではない!と叱咤するの受けたんですが、
アッシュを子供だとナメてる男たちの前で、一切表情に出さないまま
「アッシュをナメてかかるがいい、あれは私の最高傑作、
美貌と知性を兼ね備え…………そのアッシュを好きにできるのは私だけなのだ!」
心中でマウント取ってるのあまりにもおもしろい。

後半から出てくるアッシュの師匠、ブランカの声を当てているのは
その道の帝王、森川智之氏で最強ぶりを見せつけてくれる。
月龍、そして終盤ではシンともなんか仲良くなっていた。
ショーターの後継みたいな感じで出てきたシン、
アッシュ、英二、ケイン、月龍、ブランカと大勢のキャラと仲良くなっていって
人の上に立つ才能はあるんだなと終わってみて思った。

オーサーが死んだ後で、ダウンタウンに詳しいオーサーがいればな……
とゴルツィネ達に再評価されているのおもしろい。

最終回。
フォックスがゴルツィネを撃ち、アッシュとバナナフィッシュを使って下剋上を果たそうとする。
アッシュの仲間たちの活躍もあり、アッシュも電動ドリルを使ってフォックスを倒す。
ここで前期オープニングが流れるの熱いな。
だが生きていたフォックスに殺されそうになったところで、
ゴルツィネがフォックスを撃ち、自らも炎の中に消える。
悪党らしく同じ悪党に裏切られ、一方でずっと執着していたアッシュを救う。
こいつにどんな最期を遂げさせればいいんだと思っていたが
死ぬべき巨悪とアッシュオタクという二つの要素を併せ持つ
ゴルツィネにぴったりはまる最期だったと思う。


そして迎えるラストシーン。







やってくれたな原作者めぇえええええ……
ねーよ、そりゃねーよ……


英二の手紙を読み、彼の下に行こうとしたアッシュだが、
アッシュとシンが和解したことを知らず、
シンを助けようとしたラオに刺されてしまう。
この結末は一人姿を消したラオの伏線、
英二が絡むとアッシュは隙だらけになる設定が生み出した必然で、
誰も望まぬ形でアッシュが死亡するという悲劇的な結末となっている。
終盤にもなってチャイニーズモブの裏切りとかもういいよとか思っていたが
このラストに必要不可欠な伏線だったのね。

フォックスとの死闘から生還し、ゴルツィネとの因縁も断ち切り、
ハッピーエンドに繋がる道筋が用意されたところで唐突に、
無意味に死を迎えるという結末だからこそ、この上なく胸を抉る。

私自身もしかすると生き残るのでは?と思っていたからこのラストはショッキングだった。
とっくに時効だし見終わるまでネタバレ踏まなくてよかったよ……
英二と共に日本へ行くルート、弱者の味方である裏社会の王として君臨するルートと
色々な落ちが考えられたけど、結末はただ一つ。
これまであまりにも鮮烈に、濃密に、アッシュ・リンクスと言う男の
人生を描いてきた漫画家が、その最期を描かずに終われるだろうか?否!!となってしまう……
ゴルツィネと刺し違えて死ぬ、英二を庇って死ぬなど色んなパターンを予想していたけど、
アッシュと英二が離れている時点で、手紙という遠隔油断装置(言い方!!)を使って殺すとは……
何というか、読者の一枚も二枚も上を行っていて、マンガがうますぎますね……

声優陣は皆さん凄まじい熱演でした。
アッシュの内田雄馬氏はアッシュの色んな感情をがっつり伝えて来たし
マックスの平田広明、オーサーの細谷佳正、
月龍の福山潤などは各々が最も得意とするはまり役って感じ。
そしてゴルツィネ役の石塚運昇氏、
放送中に訃報がありましたが収録は終わっていたらしく、最終回まで登板されていました。

漫画で後日談の光の庭も見ました。
シンがでかくなっていた……年を経ても月龍を仲良くやっているの良い。
英二の特徴を「他人のギリギリのSOSを感じ取れる」って表現しているのいいですね。
アニメ化したら過去回想も入れてめちゃくちゃ盛り付けてくれそう。
アッシュの物語は本編で完結するけど、
奥村英二の物語は光の庭でやっと決着するので野島さんに演じさせてあげたい……


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