されど罪人は竜と踊る 天への落日

延期したアニメに合わせての新刊。
いつもより短めですが内容はすさまじく濃かったです。

以下ネタバレ

ギギナと因縁のあるザッハドの使徒のマレンコと、
使徒編終了からずっと逃げ延びていたヒルデがギギナと再戦する。
マレンコの本名は喰刃壬陣九郎で、実は剣士だった。
ヒルデの菓子を創り出す咒式は
化学錬成系第五階位<怨菓子折々詰(ヘンゼグレテル)>という。
マレンコはここで斃されるが
ヒルデは逮捕されるもまたしても生き延びた。また脱獄しそうだ・・・

ラペトデス七都市同盟の七英雄全員の素性がついに判明。
セガルカが女性だったのは意外だった。一人称は「身ども」。
黒髪ロングでキュラソーより若い見た目とかすごい私好みっぽい。

ファスト・ファステア
セガルカ
サーディード
フォトゥナス
ゴルディオン
シクシーラ
セブナキア


セブナキアは殆ど人前に出ず咒式儀式を受け持っており、
シクシーラは女性で聖槍使い、ゴルディオンは格闘家、
フォトゥナスは正統剣術を修めた剣聖で、
サーディードはウジャヤ教の天座で咒式の達人、
セガルカは核融合咒式や気化燃料爆弾咒式を作った人物で、
ヨーカーンやワーリャスフ、アザルリと同じく十二聖使徒で
二千年以上生きている。

聖地アルソークに攻めて来た火山竜ゼメルギオス率いる黒竜派の軍勢を相手に
白騎士ファストがその強さを見せつける。
<破邪の盾>に<君主の鎧>に聖剣<正しきラズカリィ>と
いかにも王道ファンタジーの勇者らしい装備を持ち、
人類の最高到達点と称される圧倒的強さを誇る。
君主の鎧で無効化できる範囲がこれまでのバステ咒式の一覧のようだった。
過去の設定を参照することの多いされ竜らしい。

オキツグやミルメオンと違い全くの無敗で
全ての敵を十五分以内に倒してきた。
聖剣の刀身は紫の<宙界の瞳>で、
宇宙開闢の光を限定された小宇宙に発生させる
超定理系超階位<胎天宙宇闢開超光(ティー・ア・マトン)>の咒式を使える。

火山竜ゼメルギオスは
地中のマグマに干渉し、巨大な火山を生成する
化学鋼成系超階位<克禍山溶鉱嶺火噴(テュー・ホーヌ)>
腕を切り離し、掴んだ相手を大気圏外に放逐する
化学錬成系第六階位<失楽圏外逐放掌(ミール・トーン)>を用いる。
作家名をそのまま使う咒式が来たか。

オキツグにミルメオンまで集まり、
世界最強の座を分け合う三人が揃うのが熱い。
危機を退け、宙界の瞳について話していたら、
その後の展開がまた凄まじい。

主に七英雄と異貌のものどもサイドに
名前だけ出てきたキャラや新キャラが数多く登場します。

<黒竜派>の二千歳を超える長命竜、
火山竜ゼメルギオス、青咒竜マググッツ、
怨覚竜アビエストリ、七夜竜サイデルベス

サイデルベスは黒竜派の総司令と人物紹介で記されていて、
本編の流れもこいつが黒竜派のトップだと思わせるミスリードになっている。

<大禍つ式>の両巨頭、グラッシケル公爵オクトルプス大僧正
<古き巨人>の王、鉄王アイアーグ・グが登場。

黒竜派の二千歳以上の竜、サイデルベスが大禍つ式の公爵と互角、
踊る夜の現状の全戦力(ウーディース除く)と
グラッシケルとオクトルプスの二人がアイアーグ・グと互角と
現状のパワーバランスがわかりやすく示された。
戦力を比較している時点でウーディースがいないのは
ウーディースを入れなければの話という意味なのかな。
是空が洗濯槽に入っているのお前そんなのにも入るのかよとw

千歳を超えた竜が長命竜となり、
さらに一万年を超えた竜は<龍>と呼ばれる。
黒竜派の真の領袖は黒淄龍ゲ・ウヌラクノギア

竜族の始祖たる五大龍、
黄金龍ガ・フーイ、白銀龍ギ・ナランハ、天龍グ・ルケシュ、
名無しの竜、災龍ゲ・ヅァイターン

その災龍直系の玄孫がゲ・ウヌラクノギア。
この星で動ける存在で最強とされる。

ゲ・ウヌラクノギアの奇襲によって
ファストが死亡し、オキツグは連れ去られ、生死不明。
ファストは肉体の限界を超える十五分以上戦えず、
後ろのセガルカたちを庇ったことで死亡する。
最悪の結果のように思えるが、
モルディーンの策で人類最強三人を一か所に集めたからこそ
各個撃破されず最小の被害で済んだというのが最も絶望的という・・・

踊る夜は黒竜派、禍つ式、古き巨人と<宙界の瞳>奪取までの同盟を成立させる。
踊る夜の策謀で神聖イージェス教国、後アブソリエル公国が隣国に侵攻し、
第三次大陸大戦勃発の危機に・・・

鳴り物入りで登場したファストがあっさり退場するとは衝撃的な展開だった。
前巻のミルメオンの時点でインフレが加速していると思ったら
更に強大な存在を出して人類を一つにまとめる方向に行くとはね。
いやまとまってはいないのだけれど・・・
インフレといっても龍の存在は一巻時点で示されていたのだけれど、
遂に物語がその領域まで進んだと思うと感慨深い。


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コメント


はじめまして。

虎目のさらに別人格というのも今巻で始めてですかね?
封印されているらしいガ・フーイはともかく、他の龍や巨神も基本「何故か動けない」というのがいまいち釈然としなかったです。
別次元にいる大禍つ式が現世に転位するのが大変だというのは分かりますが。

Re: タイトルなし

> はじめまして。
>
> 虎目のさらに別人格というのも今巻で始めてですかね?


はじめまして。
今巻が初ですね。
急速にインフレが進んでいますが、
人間の別人格程度でどうやって頂上決戦に食い込むつもりなのやら。


> 封印されているらしいガ・フーイはともかく、他の龍や巨神も基本「何故か動けない」というのがいまいち釈然としなかったです。
> 別次元にいる大禍つ式が現世に転位するのが大変だというのは分かりますが。

他の龍や巨神もより上位の力で封印されていたりするんですかね。
現代でも相当インフレが進んでいるけど
五大龍が活動していた頃は今の比ではなかったのだろうな。

以前はリコリオが犯人(スパイ)だなんて言ってすいませんでした!!私の中ではまだリコリオが上位の位置にいるんですけど、メッケンかもとちょっとだけ思い始めてきました。というか、全員妖しい。

オキツグ様は私の中で一番の芸人だったのですが、最後カッコいい行方不明になってしまって残念です。
後、ファスト君私も衝撃的だなと思いました。
かなり性格の良い咒式士だなとちょっとだけ救われる感じでしたのに、やはりラボ先生はひどい。
インフレもそして龍の扱いが酷い。
ちょっとどころかかなり悪役に同情してしまった私ですが、今回猊下にはびっくりいたしました。
あの人、人類の敵に回ると思っていたのですが、なんかとっても、いい日…人?みたいな感じで物凄く驚きました。

Re: タイトルなし

> 以前はリコリオが犯人(スパイ)だなんて言ってすいませんでした!!私の中ではまだリコリオが上位の位置にいるんですけど、メッケンかもとちょっとだけ思い始めてきました。というか、全員妖しい。

いえいえ~まだどうなるかは読めないですよね。
作中で指摘されているけど本当アシュレイ・ブフ事務所関係者なら誰でも容疑者になりうるという。

今回意外だったのはフォインの死亡がまだ確定していないことでしょうか。
そういえば前巻もミルメオンも「危害を加えた」とだけしか
言っていないのでそこが引っかかってはいた。


> オキツグ様は私の中で一番の芸人だったのですが、最後カッコいい行方不明になってしまって残念です。
> 後、ファスト君私も衝撃的だなと思いました。
> かなり性格の良い咒式士だなとちょっとだけ救われる感じでしたのに、やはりラボ先生はひどい。
> インフレもそして龍の扱いが酷い。
> ちょっとどころかかなり悪役に同情してしまった私ですが、今回猊下にはびっくりいたしました。
> あの人、人類の敵に回ると思っていたのですが、なんかとっても、いい日…人?みたいな感じで物凄く驚きました。

ファストはゼメルギオス戦で全力出してないし
退場は全く想定外だったけど思えば冒頭で伏線貼っている辺り抜かりがない。

モルディーンはこれまで人類全体の幸福のために尽くすスタンスだと思っていたけど
それは正確ではなく、地球の文明を存続させることが第一で、
それを成すのは必ずしも今の人類でなくてもいい。
ただ今人類社会が滅んだ場合、資源が足りなくて
文明を発展させられずいずれ行き詰まるから人類の味方に立っている。
竜を越える長期的・合理的な視点でものを考えている事が明かされたまたキャラに深みが出た。

世界最強のうち二人が欠け、現状ミルメオンとモルディーンが
戦闘頭脳両面における人類最大の希望という状況。
一巻前の時点ではここまで追い込まれるとは想像もつきませんでした。

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