難解な要素は全くなく、中盤以降は敵サイドの
獅子神の行動でストーリーが動く。
だいたい親しい人間の影響で善行に動くものの、
大元である無差別殺人の罪ゆえに警察の攻撃を受け、
親しい人間を傷つけられたことで再び虐殺に走る、という流れの繰り返し。
話の本筋は犬屋敷と獅子神が対決なのだが、
直接対決に至るのはほぼ終盤で、
ごく単純に獅子神を発見するのが難しいという理由で基本的に野放し状態、
人類社会においてほぼ万能の力で大勢の人を殺していく。
まさに戦闘で最も重要なのは「敵を見つけること」だというのがわかる話。
正義のヒーローは常に受け身で、
行動を起こしストーリーを動かすのはいつも悪の側、
というヒーローもののお約束に従った結果、
中盤以降は獅子神が話の中心になっていて、
何をやらかすかわからない危うさ、恐ろしさが話を盛り上げていた。
とにかくOPを飛ばすほど話には引き込まれたので
獅子神の感情一つでストーリーをぶんぶん回す流れはすごかった。
最後は獅子神の(不良がちょっといいことをしたら
それまでの悪行が相殺されるように思わせたいのだろうが
読者は別にそんな気はしない的な)
犠牲で隕石衝突を防いだと思いきや、
きっちり犬屋敷の方も殺すという容赦のない落ちだった。
にしてもこの世界SF要素を抜いても
一般人を拉致するヤクザがいるとか怖すぎるな・・・
また得体のしれない獅子神に立ち向かう特殊部隊の皆さん勇敢すぎる。
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