ぐるりよざ殺人事件/古野まほろ

天帝シリーズに匹敵するかなり分厚い本だけど
続きが気になって休み中に一気に読みました。
えげつない展開が多いけど面白かった。

以下ネタバレ
前作・セーラー服と黙示録と天帝シリーズのネタバレも含む。

【あらすじ】
ミッション・スクールの名門「聖アリスガワ女学校」の生徒たちが、春期合宿に出発してゆく。ところが今日子の属する班は、目的地とはまるで異なる隠れ里に迷いこんでしまった。その村の名は「鬱墓村」。終戦を知らない不思議な人々。厳しい戒律と落ち武者の呪い。そして発生する、連続聖歌見立て殺人―犯人を推理する今日子、手口を推理するみづき、動機を推理する茉莉衣が解き放った、見立てと呪いの恐るべき真実とは―!?

日本帝国が存続したまま終戦を迎えたパラレルワールドである
天帝シリーズと世界観を同じくする「セーラー服と黙示録」シリーズの第二作。
セーラー服と黙示録で死んだ人物が生きていることから、
時系列的には過去の話に当たる。

主人公である今日子、みづき、茉莉衣の3人に加え、
同行する三年生と一年生が4人に鬱墓村の住人たちと
かなり多くの登場人物が出てくるが、登場人物一覧には載っていない人物も多い。
あまり出番のなかった茶臼山が載っているのに桜児が載っていなかったりする。

戦時中の陸軍の工作によって四十年以上も物理的に封鎖された村が舞台で、
キリシタンの戒律によって誰もが嘘をつかず、
殺人も犯さない世界で起こるはずのない殺人が起こる。
殺人の主な標的になるのが登場人物一覧表に載っていない女子高生たちで、
結構キャラ付けもされているのが中々につらい。

推理の最後に、犯人へのとどめとして
よく聞く正直族と嘘つき族のパズルで〆るのはまた美しい流れだ。

終盤はこの作者らしく徹底的なジェノサイド。
真犯人は心折れたように思わせといて
最後ジェノサイドに走るとか本当ひどい。
生き残りそうだったキャラもことごとく死に絶えるのはまたつらい。

焙煎の尼は狂気につかれた老婆なのだけど、
せりふにガンダムからの引用が多かったりして、
血なまぐさい展開が多い中の清涼剤となっているw
その焙煎の尼=校長先生だったとは。
エールストライカーとかエンドレスワルツとかのたまっていたのは
作者のいつもの作風だと思っていたけど
彼女(彼)も外部の人間であるという伏線だったのかい。
前作から大物風のあるキャラだったがさらに底知れぬ怪物みが増しているな。


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