※幾らか加筆しました。
以下ネタバレ
いやーすごい映画でした。
映像も脚本も、そしてネタ性も突き抜けたクオリティでした。
色んな意味でファンサービス満点の映画でしたわ。
この映画は発表から上映まで情報がほとんど封鎖されていて、
どうせならばと映画見るまでは公式サイトもPVも一切見なかった。
まぁこれは大正解だったかな。
色紙を貰ったのだけどほむらがピンで描かれている奴だった
公式サイトによれば五種類あったそうなので、まぁ引きは良かった。
五人の魔法少女の変身シーンですごいと思ってから
ずっとすごいすごい言い続けていた気がする。
魔法少女の変身シーンに斬新なアイディアを盛り込む発想やセンスには脱帽。
魔法少女たちがナイトメアと言う倒しても発生源の人間は死なない敵を倒していくと言う
まるで魔法少女めいたぬるい世界の話がしばらく続きます。
いつベベが突然マミさんの頭を食いちぎって
ホラー展開突入となるんじゃないかとか思いながら見てました。
不毛なライダーバトルを彷彿とさせるマミVSほむらの魔法少女同士の対決がまたすごい。
時間停止した中の弾丸の弾道を描く演出とか本当に痺れるな。
至近距離での銃撃戦とか中々お目にかかれるものではない。
それにしてもマミさんは強いなぁ。一度リボンで捕獲すれば
時間停止の影響を受けないし、最後は幻覚で逆転してほとんど完勝していたし。
TV版もそうだったけどほむらが髪をばさぁっとやるシーンがやたら多かったなw
当初からこの世界はほむらの生み出した幻の世界なのかなーと当たりを付けていたけど、
ほむらが魔女の仕業ではとか言い出して捜査を始めたからちょっと混乱させられた。
結局は普通にほむらの早とちりだったのだが。
しかしさすがにソウルジェムが侵蝕率100%寸前で、
キュゥべえに捕獲されているってのは予想外だったなぁ。
インキュベーターは新しい世界でも大人しくしているつもりなんかさらさらなく、
まどか=円環の理をおびき寄せて分析、干渉、支配し、
最終的にはより大きいエネルギーを得られる魔女システムを復活させるつもりでいた。
このあくどさ、それでこそキュゥべえ!と私的には盛り上がっていました。
ある意味続編と聞いて最も懸念していたのが
世界の改変によりキュゥべえが無害な存在になって
せっかく築いたヒールとしての存在感が薄れてしまうことだったんですよね。
巨大魔女ほむらVS魔法少女連合。
巨大ティロフィナーレ、爆発の規模がエレオノーレのドーラ列車砲並みだった。
円環の理=まどか神は消滅した魔法少女を協力者にすることができる。
ますます覇道神だな……
「わけがわからないよ」
天から降り注ぐレーザーが無数のキュゥべえを一掃する!
この台詞もファンサービスですよねw
希望も絶望も宇宙の法則も越えるもの、それは愛!
神に叛逆する者、其れ即ち悪魔なり
ほむらもまた一つの法則をなすレベルにまで進化を果たし、
円環の理の一部をもぎ取ってまどかと言う人間に戻す。
何故ほむらのソウルジェムが限界まで濁ったのか、
については不明で、長い間戦い続けて魔法少女の宿命として自然に濁ったのか、
それとも最初から魔法少女の限界を越える為に、
あえてソウルジェムを限界まで濁らせたのか。
こう言っちゃなんだが、やっぱりほむらにはキュゥべえなんぞに
利用される囚われのヒロインの役なんて似合いませんよ。
ほむらが最後ああいう行動に走ったのは、まぁ伏線はきっちり張っていましたよね。
伏線どころか何が何でも取り戻すと宣言していたし。
本人の意志を尊重とすると言えば聞こえはいい。
だが、ほとんどやむにやまれない状況で仕方なく
選んだような決断を認めてしまってもよいのか。
まどかの口から「もしそんな状況になったらとてもできない」という本音を聴き、
そんなまどかに決断を強いるような運命なんて認めないとなったのだろうか。
まどかの場合は「魔法少女の救済のため、魔女堕ちする前に円環の理に逃がす」という
目的と手段がはっきりしており、それ故に宇宙規模で力を発揮できたと思われる。
ほむらの場合は「まどかの救済」という目的だけでその手段に制約が無い。
力の行使できる範囲ならば、星も宇宙も消し飛ばすことが出来ると思われる。
インキュベーターが制御不能と判断するのも当然であろう。
悪魔化したほむらがキュゥべえを掴んだ時は、いつもの分身では無く、
インキュベーターと言う存在総ての暗喩と思われる。
その気になれば天文学的数に及ぶインキュベーターを
根絶やしにするのも容易いのではなかろうか。
実際悪魔ほむらの権能については多くの部分が不明なまま終わった。
彼女の行動によってこの宇宙にどんな影響が起こるかは不明。
ただエントロピーの対策はほむらもインキュベーターを利用して何かするつもりのようだが。
ほむらがまどかに赤いリボンを返すところがにくい演出ですね。
スタッフロール後のエピローグめいた描写で、キュゥべえの眼に濁りが生じていたが、
インキュベーターの中にも絶望が生まれたという事なのか。
ある意味これもまた、「続編あるかどうか分からないけど
このシーンで色々推察して盛り上がってね!」というファンサービスなのかもしれない。
レギュラー六名には全員申し分ない程の見せ場がありました。
てか意外と仁美とか非魔法少女組の出番も多かったなぁ。
本作はファンの要望に120%応えた映画だったように思える。
Pixivでしか知らないが、放送中や放送後の二次創作などで
盛り上がった部分がまとめて反映されていた感がある。
マミさんは戦闘で大活躍し、杏子とさやかは親友になっていたし
シャルロッテは人間になったし、ほむらはまどか大好きだし
キュゥべえもやっぱりあくどい奴だった。
そして終わり方は割と穏当だったTV版と比べて、
よりまどマギらしいブラックな終わり方。
ヱヴァや銀魂の時も思ったが、ファンの要望をできるだけ取り入れて、
なおかつ高いクオリティで製作すればすさまじい作品が出来上がるのだなぁと再認識しました。
そういう意味ではTVシリーズで人気獲得→劇場版の流れは
傑作が出来る良き土壌になっているのかも。
全体的に何度も見たいシーンが多かったのでDVD出たら買うかもしれません。
いかにもまどかとほむらが激突するようなことを匂わせていたが、
続編があるとしたら、まどか奪還のためほむらの世界に向けて円環の理から
次々に眷属の魔法少女達が派遣されるが、ほむらの世界では彼女らは
世界の存続を脅かす侵略者、すなわち魔女にしか見えず、
血で血を洗う魔法少女バトルが始まるとか……
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