FC2ブログ

我間乱 22巻 感想

以下ネタバレ。


帯には「因縁の親子、直接対決!!」とあるけど
実際には剣を交えないというフェイク。

最後の最後で見事な下衆顔を披露してくれた九条さん。
しかし考え方は割とまともで
この泰平の世、剣士にとって剣の腕前はより大きな力、
即ち権力を得るための一種のステイタスに過ぎないという考えは
ある意味時代に応じて価値の変わる「武」と言うものの
本質を的確に把握していると言える。
更に言えば戦乱の世であっても個人の武が追及されるのは前線にいる兵卒であり、
武に拘泥している限りは将より上に昇ることは出来ない。

そんな風に武を軽んじていたはずの本人が
別に戦わなくても良かった善丸と戦い、命を拾えるチャンスを捨てて
結局返り討ちにあってしまったのは、
彼が剣士のプライドを捨てられなかった証になるのだろうか。

月影さんは本当にただの職務に忠実な人だったというか、
彼の活躍で陣介の内乱を阻止できたことを思えば
大名にしてあげてもいいぐらいの功績だったんじゃないの……?
彼については敗北者列伝にも載っていないので
詳しい背景もどんな武術を身に着けていたのかも不明。
隠密だから忍者と言う事になるのだろうが、
作者に「正面から戦っている時点で忍者としては失敗」とこき下ろされていた
藤林流と違い、最後まで極力戦おうとせず
陰から物事を動かし続けたという時点で藤林流の上位互換となるのだろうか。
まぁ結局同じく陰に潜んでいた土龍にあっさりやられてしまったが。

実質上のラストバトルである伊織VS陣介の決着が、
伊織のお株を奪うかのような素手の拳によるものだったのは良かったです。

牢屋の中で気絶していた九龍安吾は結局幕府軍に処刑されたのだろうか……

結局負けることが無かった宮藤四門は敗北者列伝の方に載っていました。
土龍や神空については一切語られず。
やはりというべきか、四門が初登場した時点では
ほとんど設定は固まっておらず
無宝流であることは陣介登場辺りで決まり、
鬼崎玄斎の弟子というのも玄斎が大亀流に合流した時点で決まったとか。

陣介に関しては作者の言う
「多くのファンと多くのアンチを持つカリスマ」
というのが的確な評だと思います。
やはり武とは個人で追及するものであり、武のために
世の中を変えてしまうというのはナンセンスと言うか傍迷惑極まりない。
そも武が個人で収まる領域を越えてしまったら、
もはやそれは権力になってしまうと思うのです。

まぁ本誌の最終話の時も書いたけど
この結末自体は結構気に入っていたりします。




面白かったらクリックお願いします

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村
スポンサーサイト



コメント


コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURL:
http://greensnake.blog70.fc2.com/tb.php/3590-1a5e1628