四季崎は歴史の改竄を目指しているが、
西東天によれば、人の手で運命は変えられないらしいし。

何をしても運命は同じ形に収斂するのがバックノズルで、
ある人物がやらなくても、
他の人物が同じ役割を果たすのがジェイルオルタナティブ。
江戸幕府が尾張幕府になったことも、
西東天に言わせればジェイルオルタナティブで、
「そんなのはどっちでも同じことだ」なのかもしれん。
史実の伊能忠敬と同じ役目を、とがめが果たそうとしたように。
僅かに歴史を変えたところで、巨大な流れは変わらず進むのかもしれぬ。
ただ両者とも運命に干渉しようって姿勢は同じなんだよね。
四季崎は「改竄」で、西東天は「加速」させるのが違いか。
いずれにせよ西尾作品で双璧を成す唯我独尊野郎なのは間違いない。
変体刀は未来から逆輸入した技術で作られた。
からくりサーカスの自動人形や、銀魂の紅桜みたく、
見た目では想像もつかないオーバーテクノロジーが使われてたりするんですかね。

真庭忍軍皆殺しキャンペーンもこれで終了。
「僕は戦いたくなかったんだ」
「そんな情けないことを言って死ぬのは歴史上お前が初めてだ」
さすがは西尾維新!
血も涙も無い! そこに痺れる憧れるぅ!
思えば人鳥の愛らしいキャラクターも、
その他のまにわにの憎めないキャラクターも、
彼らの死にインパクトを与えるためにあえてそうしたんじゃないかと思えてくる。
運命崩しが破られたのは、炎刀・銃が
数百年先の技術で作られた武器だから、ってことでいいのかな?

とがめ撃たれた!
ヒロイン殺しこそ、西尾維新の真骨頂よ!!
やはり銃は恐ろしいね……この時代だと鎧でも着ておかないと防御手段がない。
加えて右衛門左衛門は壁に打った銃弾と同じ位置に銃弾を撃ち込める、
デカレンジャーのホージーばりの達人だ。
逆に言えば、常に鎧を着ておくぐらいの備えはしておくべきだったが、
幕府の後ろ盾があったことや、七花がいたことで、
自分が殺されるとは全く想像もしていなかったのだろうな。
正体を知られた時点で、とがめの命運は既に尽きていたのだろう。
反逆者の娘の正体を知って生かしておくほど、幕府が甘い連中なわけがない。
幕府に限らずその国を治める統治機構ってのは、
国内最高の軍事組織であり、最高の諜報機関でもあるから、個人の秘密はいつか必ずバレる。
そう考えれば、城が焼け落ちた後、身を隠して
ひっそり生きようとしなかった時点で、既に詰んでいたともいえる。
西東天ならこう言うのだろうな。
「これでお前のバックノズルは完成されたというわけだ」。
とがめが死ぬことで、虚刀「鑢」は完了する。
ディエスイレのイザーク同様、
「奪うためにはまず与えねばならぬ」って奴ですか?
こうなることは又聞き情報で知ってたのだが、出来れば知らぬ状態で見たかったよ……
結果は知っていても結末は知らないので、最終回を楽しみにしてます。
面白かったらクリックお願いします

